星空観察会

2017.5.23
星空観察会

星空観察会おススメの理由季節編@国民宿舎小豆島星空案内人

img_astronomical_voice星空観察会のトップシーズンがやってきました。トップシーズンの理由は三つあり、一つ目は気候が良く風が弱い日が多いこと、二つ目は人気No.1の土星の環が見られること、三つ目は肉眼で天の川が最も濃く見られる季節であるとともに、天体望遠鏡で星雲・星団を一番多く見ることができる季節だからです。

まず気候ですが、ようやく夜も寒くなくなり、星空観察会の大敵である風も弱い日が多くなってきました。国民宿舎小豆島がある場所は眺望は抜群ですが、半島の突端で海に面しているため、寒い時期は晴れていて座干潟星雲M8いても風が強くて開催できない日が多くあります。実際に天体望遠鏡を覗いてみるとよくわかりますが、風が強いとブレブレで星空観察会になりません。まあこれから梅雨前線という、文字通り不倶戴天の敵が待ち構えていますが(笑)。一方で、梅雨の晴れ間は空が澄みきって、天の川が織姫・彦星から南天に流れ落ちる最高の星空が見られたりしますのでご期待ください。

次に土星です。土星は15年周期で環の傾きが変わりますが、今年は最も環が開いて、環の隙間であるカッシーニの空隙が一番見やすい年です。神秘的な環を持つ土星が宇宙空間にぽっかり浮かんでいるさまは何度見てもおもしろいので、ぜひぜひ見ていただきたいと思います。ちなみに土星を見て一番よくある感いて座三裂星雲M20想は「これ本物ですか?」です(笑)。まだまだ見ごろの木星と併せ、不思議な不思議な土星の姿を、ぜひ自分の眼でお確かめください。

最後に夏の天の川です。正直に言うと春は天の川の端境期で、木星以外は銀河とかの地味目の対象しかないため、視力検査みたいなことばっかりやっていましたが(笑)、夏の天の川はすばらしい星雲・星団が目白押しで、それこそどれを見せようかと迷うくらいです。標準コースでいうと、まず望遠鏡を覗くのに慣れてもらうため大きく明るい散開星団であるさそり座M7を見てもらい、続いて粒のそろった砂粒のような星々が美しいいて座M23、数百の星が密集して見えるたて座いて座球状星団M22M11、数十万もの星が集まったいて座M22、ヘルクレス座M13、へび座M5などの球状星団を見てもらっています。また、いて座干潟星雲M8やこと座ドーナツ星雲M57、オレンジと青の色の対比が美しい二重星アルビレオ、こと座ダブルダブルスターなども見てほしい対象です。条件のいい日はできるだけたくさん見てもらおうと思っていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

なお、国民宿舎小豆島の星空観察会は、興味のある方ならどなたでも参加いただけます。開催時間は直前になりますが国民宿舎小豆島のツイッターやフェイスブックでお知らせしていますので、確認の上、国民宿舎小豆島本館屋上まで直接お越しください。

(写真は上から土星、M8、M20、M22)

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