星空観察会

2019.10.23
星空観察会

星の色@国民宿舎小豆島星空案内人

ペルセウス座二重星団星はさまざまな色をしています。ふだん、星の色を意識することはあまりないと思いますが、火星の赤、ベガやシリウスの白、ベテルギウスやアンタレスの赤などは気がついた事があるのではないでしょうか。人間の網膜は色の感度が低いので、相当明るくないとなかなか色までわからないものですが、天体望遠鏡で見ることで星が明るく見えるようになり、いろいろな色を楽しむことができます。

恒星は、表面温度が低い方から赤→オレンジ→黄→白→青と変化し、青だと表面温度20000度とかになります。太陽は表面温度6000度で、一般的に黄色と表現されますが、中には表面温度が2000度しかない赤色超巨星といわれる星もあります。ケフェウス座μ(ミュー)星もそのひとつで、直径が太陽ペルセウス座二重星団NGC884&869トリミング2の1500倍もあり、太陽の位置に置くと木星と土星間の軌道くらいまである巨大な星です。

ケフェウス座μ星は、星自体が大きくなったり縮んだりする脈動変光星ですが、概ね4等星くらいの明るさで、天王星を発見したことで有名なウィリアム・ハーシェルが、あまりにも赤いのでガーネット(ざくろ石)スターと名付けたことで知られています。秋の星空観察会でも見てもらっていますので、「夜空の一滴の血」とも表現される赤い神秘の星をぜひご覧ください。

また、秋の夜空にはオレンジと青のコントラストが美しいはくちょう座アルビレオや、ある天文学者がオレンジとエメラルドグリーンと表現したアンドロメダ座のアルマクといった、四季を通じても代表的な、色を楽しめる二重星も見ることができますので、星空観察会の中でもぜひ見ていただこうと思います。特にアルマクは、低倍率だと離角が絶妙で、星の色と合わせ視力検査にもなりますので(笑)、星空観察会に参加してぜひ挑戦してみてください。ちなみに写真はペルセウス座二重星団とそのクローズアップですが、ところどころに赤い星があるのがわかります。

なお、国民宿舎小豆島の星空観察会は、興味のある方なら事前の申し込みなしでいつでもどなたでも参加いただけます。特に無風快晴の時は高確率で開催していますので、電話(TEL 0879-75-1115)で開催の可否や開始時間を確認の上、国民宿舎小豆島本館屋上まで直接お越しください。

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