星空観察会

2019.9.14
星空観察会

間違いだらけのスターウォッチング@国民宿舎小豆島星空案内人

満月190914今年の夏に出た「日本の星空ツーリズム」という本の帯によりますと、日本には500万人の星空ファンがいるそうです。星空観察会を9年間続けている実感からいいますと、スターウォッチングに興味がある人は多いですが、ほとんどの方がいろいろと勘違いしているようなので、今回は星空を楽しむために大切な3つのことについて取り上げます。

最初に月齢についてです。スーパームーンが話題になったこともあり、満月が月の一番の見ごろだと思っている方もいますが、満月は太陽の光が正面から当たるためクレーターも見えず、星も月が明るすぎて全然見えない、星空観察には最悪の日になります。最近、南半球の星空ツアーで満月前後の日に旅行に行って、好天に恵まれたにもかかわらず星が見えず、全くの期待はずれだったという話も聞い190914望遠鏡たことがありますが、月齢は世界共通ですので、星空を見たい方は月齢チェックをお忘れなく。

次に見ごろの季節についてです。冬は星がキラキラ輝いて、明るい星も多いので冬がいいと思っている方も多いですが、冬は日本の上空をジェット気流が強く流れているためシーイングが悪く、また西高東低の冬型の気圧配置の場合は、晴れますが風が強いので星空観察に向いていません。一番いいのはシーイングが良くて見るものが多い夏で、次いで秋、春、冬の順になります。また現在、土星と木星がどんどん近づいており、来年はすぐ隣に見えますので、来年の夏から秋にかけては星空観察の絶好機になります。

最後に立地です。星空の名所は山岳地帯が多いですが、山で見る星は確かにキレイなものの、天候が変わりやすく、特にトップシーズンである夏の天候が良くないので、あまり星空観察に向いているとはいえません。その点、手前味噌ですが備讃瀬戸地域は特に夏は晴れっぱなしで、今年も去年も梅雨明けは10日間以上連続で星空観察会を開催できました。詳しくはここを読んでいただきたいと思いますが、500万人の星空を見たい方(笑)は、ぜひ以上のことに注意して星空を楽しんでいただきたいと思います。

なお、国民宿舎小豆島の星空観察会は、興味のある方なら事前の申し込みなしでいつでもどなたでも参加いただけます。特に無風快晴の時は高確率で開催していますので、電話(TEL 0879-75-1115)で開催の可否や開始時間を確認の上、国民宿舎小豆島本館屋上まで直接お越しください。

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