星空観察会

2019.10.11
星空観察会

天体望遠鏡の倍率@国民宿舎小豆島星空案内人

IMG_0324星空観察会で5番目くらいによく聞かれる質問は、「この望遠鏡は何倍ですか?」「この望遠鏡は何倍出ますか?」というものですIMG_0325。星空観察会では、月なら全景が入る75倍、土星や木星なら大気の状態によって200~300倍、星雲・星団なら対象によって30~100倍くらいの倍率で見てもらっていますが、倍率は単純に望遠鏡の焦点距離÷接眼鏡の焦点距離で求められますので、接眼鏡の焦点距離を短くしたり、望遠鏡の焦点距離を伸ばすレンズを使うことで、いくらでも高倍率にすることができます。

星空観察会で使っている望遠鏡なら12.5cm屈折で1500倍以上、18cm反射なら3000倍以上でも出すだけなら可能ですが、それで土星とかを見ても暗くてボケボケで、視野に入れたり、ピントを合わすことすら極めて困難になってしまいます。対象やシーイングの状態によって適正倍率がありますので、その日によって3本くらい接眼鏡を選んで適宜交換し、最もいい状態で見てもらうように努めています。

よく、通販などで小さいオモチャみたいな望遠鏡を225倍天体望遠鏡!とか宣伝しているのを見かけますが、基本的にこの類はすべて誇大広告ですので、よい子の皆さんは決して買わないでください(笑)。大変安く売られているので詐欺というわけではないですが、性能も値段なりで、実用的な倍率はせいぜい50倍までということも知っておいてください。

ついでにいっておくと、気軽な星空散歩に最適な双眼鏡についても、できるだけ低倍率の方が手振れが少なく、明るくハッキリ見えて、いい双眼鏡の可能性が高いです。手持ちで使うなら最高でも10倍までで、それ以上は高価な防振双眼鏡の世界です。まあ100倍双眼鏡といっても、実際は20倍までの場合が多いようなので、ダブル誇大表示みたいになってますが(笑)。

なお、国民宿舎小豆島の星空観察会は、興味のある方なら事前の申し込みなしでいつでもどなたでも参加いただけます。特に無風快晴の時は高確率で開催していますので、電話(TEL 0879-75-1115)で開催の可否や開始時間を確認の上、国民宿舎小豆島本館屋上まで直接お越しください。

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