星空観察会

2017.6.4
星空観察会

土星を見よう@国民宿舎小豆島星空案内人

img_astronomical_voice土星が上ってくる時間が日々早くなり、いよいよ土星観望の好機がやってきました。土星は6月15日に太陽の反対側に来て、その後は日没よりも早い時間に上ってくるようになりますので、これからどんどん条件が良くなり、9月末くらいまで星空観察会でご覧いただけます。

土星といえば何といっても神秘的な環が有名です。環の正体は数ミリから数メートル程度の氷の粒で、それぞれが別々に土星本体の周りを回っています。環の厚さはわずか数十メートル程度といわれており、15年ごとの土星が真横から見える年には、どんなに大きな望遠鏡でも環が見えなくなります。なお、今年は環が最も開いて見える年ですので、星空観察会に参加予定の方はご安心ください(笑)。

土星は地球と太陽との距離の約10倍、15億Kmも離れており、小さく見えますが土星本体が地球の約9倍、環の大きさは地球の約20倍もあります。星空観察会では子どもたちに「ちっさ!」と言い捨てられたりもしていますが(笑)、300倍くらいの倍率で見てもらっていますので、これでも星空観察会で見られる土星としては大きい方だと思います(笑)。

土星は現在、探査機カッシーニが詳しく観測しており、これから土星本体と環の間を繰り返し通って、9月には土星大気に突入する最後のミッションを行う予定ですが、5年ほど前には土星表面に他より80度以上も温度が高いフレアが観測され、土星本体が重力崩壊により大爆発し、地球に月が落ちてくるのではないかというニュースが流れたこともありました。おそらく今はやりのフェイクニュースだとは思いますが(笑)、宇宙は意外とダイナミックです。

星空観察会では、双眼装置を使って両目で見ていただいていますので、まるで宇宙空間から土星を眺めたように、環のカッシーニの空隙や本体の微かな縞模様などを、妙に立体的に見ることができます。とにかく百聞は一見にしかずですので、ぜひ星空観察会に参加して、実際に自分の眼でお確かめください。

土星でもう一つ注目してほしいのが衛星です。土星には木星と同じく6~70個もの衛星がありますが、木星がどんな望遠鏡でもガリレオ衛星の4個しか見えないのに対し、土星は口径が大きくなるほど多く見えるのがおもしろいところです。いつでも見られるのが有名なタイタンで、普通はタイタンとレアの2個、条件がいいとさらにディオーネとテチスも加わり全部で4個見られますので、衛星がいくつ見えるかにもご注目ください。

なお、国民宿舎小豆島の星空観察会は、興味のある方ならどなたでも参加いただけます。開催時間は直前になりますが国民宿舎小豆島のツイッターやフェイスブックでお知らせしていますので、確認の上、国民宿舎小豆島本館屋上まで直接お越しください。

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